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並松公園の六価クロム化合物はなぜ検出された?

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並松公園とは、大阪府堺市の住宅街の中、阪神高速15号線沿いにあるごく普通の公園である。これと言って何の特徴もないが、住宅街の近くにあることから、ここを遊び場にしている子供も少なからずいるに違いない。その公園の土壌から、有害物質である『六価クロム』が検出されたという。どこにでもある平凡な公園の土に、なぜそんな危険な物質が存在したのか。原因を調べてみた。

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六価クロム化合物とは何か?人体への影響は?

六価クロム化合物とは何か。辞書によると

「酸化数が六のクラムを含む化合物・イオン。三酸化クロム・クロム酸塩など。皮膚に触れると潰瘍を起こし、体内に入れば肝臓障害・肺癌などを起こす」

物質だということである。私たち素人にはまるで縁のないように思われる物質だが、クロムは鉄との合金として用いられたり、顔料や家庭用品のメッキなどにも使われる意外に身近な物質である。人間の体内にもごくわずかではあるが存在している。そのクロムの酸化状態が+6の物を六価クロムといい、六価になることで非常に強い毒性を持つのである。

過去には、1973年日本化学工業の工場跡地から大量の六価クロムが検出され、大規模な土壌汚染問題となった一件や、2005年にJT徳島工場跡地でタンク処理の際の事故で400リットルもの六価クロムが漏洩した事例がある。

2000年に公開された映画『エリンブロコヴィッチ』を思い出す人もいるだろう。アメリカを舞台に、公害の元凶である大企業にたった一人で戦いを挑み、巨額の賠償金を勝ち取った女性をジュリアロバーツが演じて話題になった映画だが、その公害というのが、工場による六価クロム溶液の10年以上もの長期に渡っての垂れ流しだった。

この映画には、流産を繰り返す女性や癌になる人、生まれつきの畸形と異常死を繰り返す鶏が登場するが、これはフィクションではない。事実として起こることである。

六価クロム化合物は大量に肺に入ってしまうと呼吸機能に障害をもたらし、その結果肺癌につながる。皮膚に付着した状態を放置すると、皮膚炎や腫瘍の原因になる。長期間吸入し続けると左右の鼻の穴の間の壁に穴があくのである。(鼻中隔穿孔)

このように有毒性が高い物質であることから、水質汚濁防止法や土壌汚染対策法など、環境に関する多数の法令の規制対象になっており、基準値も細かく決められている。

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並松公園の六価クロム化合物はなぜ検出された?

そんな危険な物質がなぜ並松公園の土から出てきたのか。

堺市が並松公園を調査したのが8月末のことである。公園内の4カ所を調べたが、2カ所から基準値(1ℓあたり0.05mg)を上まわる六価クロム化合物を検出。この内1カ所からは23mgが検出された。23mgとは基準値の460倍。恐怖を感じるほどの量である。また、別の地点からはシアン化合物をも検出されている。シアン化合物といえば猛毒である。刑事ドラマなどによく登場する青酸カリもこのシアン化合物の一つである。

そのように危険な物質を公園にもたらしたのは、公園北隣のメッキ工場を解体する業者の車両だった。解体業者は市の許可を得て公園の一部を車両で通行していたのだが、その車両から薬品がこぼれ落ちたのを見たと複数の住民が証言したのだ。

六価クロムはメッキ加工に使われるものである。シアン化合物も昔はメッキ工場で使用されていた。こぼれ落ちた薬品とは、工場から運び出された六価クロム、あるいはシアン化合物だったのではないか。

工場の解体時には異臭がしたとの訴えもあった。解体業者によると、廃液を積み込む際に敷地に漏出しガスが発生していたという。また、運搬車両の運転手の中には「液がこぼれたのは知っていた。山土をかぶせた」と証言している者もいる。運転手には、自分が運ぶ廃液が何であるのか、危険なものかそうではないのかという知識がなかったのだろうか。有害な物質を扱う工場の解体に携わるにあたって、廃液の処理や運搬の危険性に対して認識が甘かったというしかない。

市は8日、公園をフェンスで囲って立ち入り禁止にした。年内にも土を撤去する予定だという。しかし、メッキ工場の解体が始まり住民から市に通報があったのが5月。その後、喉の痛みや鼻の痛み、体調不良を訴える住民が相次いだのにも係わらず、市が調査に乗り出したのはそれから3カ月余りたった8月末である。このタイムラグの理由を市の担当者は「地権者への説明や、市役所内部の調整に手間取ったため」と説明している。

だが、その3カ月間、住民は公園の周辺に住み、公園横の道路を生活道路に使っていた。知らずに足を踏み入れた子供がいるかもしれない。市は、廃棄物処理法違反で被害届を出すことも検討しているというが、責任の所在はメッキ工場や解体業者だけにあるのだろうか。これ以上、住民に健康被害が広がらないことを祈りたい。

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