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山陽自動車道トンネル多重事故では、トンネル内の事故で車が炎上したこともあり、かなり衝撃的なニュースとなった。事故の原因となった長距離バスの運転手は逮捕された。しかし、運転手のFacebookには「休みがない」「休みたい」などと書かれており、長時間勤務の問題が指摘されている。
そうなると次に問題となるのが、その運転手を雇っていた会社の処罰についてだ。先日の軽井沢スキーバス事故の際は、旅行の企画会社やバスの運行業者に対して家宅捜索がなされた。軽井沢の方もまだ発生から日が経っておらず、社長の逮捕等には至っていないが、今後可能性としては十分にある。
今回の山陽道トンネル事故の問題のバスの運行会社は「ゴーイチマルエキスライン」という会社だ。社長の名前は後藤義雄というようだ。社長の逮捕があり得るか、可能性を探ってみたい。
ゴーイチマルエキスラインの社長は逮捕されるか?
ポイントは2つだ。適正な労働環境を整備していたのかという点。適正な運行手続きをとっていたのかという点だ。バスの運行に際しては、運転手の健康管理なども会社の義務として行う必要がある。休みを適度に取らせることも必要だ。必要な手続きを怠った上での今回の事故発生ということが立証された場合、社長の逮捕は十分にありうる。
またバスの整備を怠った場合は、逮捕になる可能性がさらに高まる。これが立証された場合は、逮捕までの時間が相当短くなるといえるだろう。物理的に違反箇所が見える場合、違法性の立証は容易だ。
今回は、運転手が自身のFacebookで休みがなく辛いということを書き込んでいた。このことも大きな証拠要素になるはずだ。事故当時、バスはブレーキをかけずに渋滞の車列に突っ込んだという。過重労働の中での睡眠不足からくる居眠り運転と考えられる。一部には運転手のスマホ運転が原因という考え方もあるが、ブレーキを一切かけていないことからも、スマホ運転の線は薄いだろう。さすがに直前でブレーキを踏むはずだ。
長距離バスの事故が絶えない
長距離バスの事故がよく起きるのは一体何故なのだろうか。主な原因は、人手不足の労働環境だ。これが背景にあるから、連続勤務や長時間勤務を余儀なくされてしまうのだ。
また規制緩和により運送事業への参入障壁が取り除かれたことで、利益度外視の格安バスが台頭し、価格競争の過程で安全が見過ごされてきたことも要因の一つだ。
筆者個人としては、今の日本の経済環境を考えた場合、規制緩和をして活性化していくこと自体は必要なことだと考える。しかし、安全に関わるものについては容易に規制緩和をすべきではない。
現在、LCCなどの格安交通会社なども台頭してきているが、そのことにより航空会社の価格競争が安全面に影響しないか心配に思う。バス事業者たちが今回の事故で反省する部分は当然にしてある。その他の交通機関についても安全性の議論を今一度重点を置いて取り組むべきだとおもう。