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フジ建設というソーラー業者が愛知県名古屋の海上の森の隣に、必要な届けを出さないままソーラーパネルを建設し、是正勧告を受けた。砂防関連条例での許可、土壌汚染対策法での届け出、地域森林計画対象民有林の許可が必要だったが、一つも対応しないまま工事を進めたそうだ。
海上の森は、もともと愛知万博の会場を作る際に、「自然環境に配慮した万博」を標榜することから、その部分をあえて残してきたという経緯のある、愛知県民にとっては重要な森だ。万博の時でさえ守った森が、名の知れないソーラー業者によって伐採されてしまった。この事実はかなり重いと言えるだろう。
フジ建設は、海上の森のそうした経緯を知らなかったのだろうか?そもそも無許可で開発をするという行為がいかがなものか?裏にはソーラー業者のブラックな実態が垣間見える。
フジ建設とはどのような会社か?
フジ建設は、もともと太陽光事業を行う業者ではなく、解体業を中心とした土建屋だ。官公庁や大企業との取引もある、中堅企業といってよいだろう。太陽光パネルは、昨年からグリーン投資減税の適用ができるということで、儲かっている企業が一斉に取り入れ始めた。節税になるのだ。
パネルの設置工事に特別な技術は必要なく、土木工事の技術を持っていれば、専門のソーラー業者が設置をしてくれる。こうした時代背景を受け、「儲かるものならなんでもやる」というスタンスでこの事業に参入してきたのがフジ建設であるといえる。
ソーラー事業は、聞こえのよい事業だ。環境に配慮したエネルギーに携わる企業としてアピールできる。しかし実態は、長い間環境保護のシンボルとされてきた海上の森を伐採しても、なんとも思わない、利益重視の会社だ。
ソーラー業者はブラック?
こうした背景でソーラー業者は台頭してきた。つまり、新興の土建屋である。勢いと時流に乗って、稼げる時に稼げるだけ稼ぐというスタンスだ。太陽光ブームが去ったあとは生き残れない。本来工事をしたものには、その後の保守の責任を負う義務がある。自分が行った工事には、最後まで責任を持ちましょう、ということだ。
このような業者が極めて多い現状を考えると、今後ソーラー設備の破損による事故などが生じた場合、だれが責任を取るか問題になる可能性がある。
ブームにのった一時的な産業に、安易に乗るべきではないーー。