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世にも奇妙な物語の2016年春スペシャルはとにかく注目すべき作品が多い。中でも「夢みる機械」については、古くから読まれてきた、謎の大物SF漫画家が原作とあって、かなり注目を集めた。
窪田正孝が主演の「夢みる機械」は、もともと諸星大二郎という漫画家が1978年に発表した作品だ。あまり聞きなれない名前かもしれないが、諸星大二郎の作品への評価は凄まじいものがある。諸星大二郎の作品には、唯一無二の独自性があり、極めて完成度が高い。彼が新人賞を受賞した時、あまりに完成度が高く盗作を疑われたという逸話まで残っている。
また、庵野秀明や宮崎駿、高橋留美子などの大物漫画家やアニメ制作者にも大きな影響を与えた。まさに知る人ぞ知る凄腕漫画家なのだ。
諸星大二郎の作品は、まさに世にも奇妙な物語の世界観にフィットするものが多い。今回、映像化された「夢みる機械」は、世にも奇妙な物語のために書き下ろされたのではないかと思えるほどだ。そのあらすじとネタバレについて見ていこう。
世にも奇妙な物語「夢みる機械」あらすじ
世にも奇妙な物語2016で放送される「夢みる機械」のあらすじは次のようなものだ。
窪田正孝が演じるのは野間崎健二。野間崎は漫画家を目指してフリーターを続け、実家暮らし。家族からは、現実を見て就職するよう勧められており、その件でいつも親子ゲンカが絶えなかった。そんなある日、母親と言い争いをしていると、突然母親が倒れてしまったのだ。そこで驚愕の事実が判明する。なんと母親がロボットだったのだ。慌てふためく野間崎のもとに次から次へと新たな事実が判明する・・・。
以上のようなあらすじだ。自分の母親がロボットだったらと想像すると、確かに恐ろしい。ちなみに、窪田正孝演じる野間崎には、慶子という恋人がいる。慶子を演じるのは石橋杏奈。最近注目が集まっている若手女優だ。こちらも注目したい。
世にも奇妙な物語「夢みる機械」ネタバレ
世にも奇妙な物語2016の夢みる機械のネタバレについては、放送後記的にこちらに追記したいが、原作のネタバレについて触れておこう。
原作のネタバレとしては、その後母親だけでなく、父親も彼女もロボットだったことが判明するのだ。思い返せば、確かに修理屋と名乗る人物がよく家にきていた。それを知った野間崎は、母親達を作った人物が一体誰なのかを調査し始める。
すると、ある場所が判明する。そこへ向かうと、人間はロボットに自分の代わりをさせ、自分は夢の世界で暮らしているということが判明するのだ。激情した野間崎は、そのマザーコンピューターを破壊してしまう。その後外へ出ると、時が止まったかのように、すべての人の動きが止まってしまっていた。そう、野間崎以外の人間はすべてロボットだったのだ。
そして、しばらくすると野間崎の動きも止まってしまう。野間崎自身もロボットだったということだ。
以上が原作のネタバレだ。この作品の世界観は、多くの作品に影響を与えている。マトリックスやサロゲートなどの海外映画でもこのような、「仮想世界と実体世界」の対比で作品の世界が進んでいくケースは多い。
余談だが、哲学的に「この世界は、5秒前に作られたものだ」という主張を否定することはできない。すべての人の脳が、過去の記憶までしっかりとデザインされた上で、5秒前に世界が作られたとすれば、それはそれで一つの真実となる。同様に、我々は全員気づかないようにデザインされたロボットで、本来の世界はここではなく、どこかべつの夢の世界に自分たちの本体がある、ということも否定できない。
こうしたSF的世界観がこの「夢みる機械」で楽しめるはずだ。
追記
舞台は、夢があまりにもなさすぎる世界。ある日、突然母の手が取れてしまう。母はロボットだったのだ。健二は恋人の慶子に相談した。周りの人間の様子もおかしい。壊れたロボットのように、同じセリフを繰り返す。慶子に母親の壊れた姿を見せようとするものの、証拠となる母親は消えてしまっていた。不審に思った健二は試しにバイト先の上司を突き倒してみると、上司もロボットであったことが判明。健二は、この世界には相当数のロボットがいることに気づく。
ある日、家に帰ると母親が直っていた。その時すれ違った修理屋が「ユートピア配給会社」。彼女の慶子に相談すると、意外な答えが返ってきた。「母親が偽物でも良いじゃない。」不審に思った健二は、慶子もロボットではないかと疑う。結果、慶子はロボットだった。
健二はユートピア配給会社に向かった。そこでは、多数の人間がカプセルに入っていた。退屈で夢のない現実はロボットに任せ、人間は脳にケーブルをつなぎ、夢を見続けるのだ。そして健二の母と父も自分の好きな夢を見て暮らしていた。母は社交界の花形、父は子供の頃からの夢であるヒーロー。健二は、ユートピアに捕まり、薬を打たれ、夢の世界へ入れられそうになった。
ユートピア財団の理事長は、こうして全ての人間をロボットに入れ替えれば、自分の理想の世界を作ることが可能と語った。世界征服をたくらんでいたのだ。それに激昂した健二は、理事長に襲いかかるが、実は理事長もロボットだった。理事長は、ユートピアマシンで世界征服を簡単に果たすことができたのだ。
怖くなった健二は、ユートピアマシン自体を破壊する。すると、全ての人が目を覚まし「なぜ起こした」と避難の目で健二を見つめる。健二が外に出ると、そこは動きの止まったロボットだらけだった。ロボットでなかったのは、健二だけだったのだ。
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