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三井住友銀行、大森支店の元副支店長だった南橋浩が、横領の罪で逮捕された。銀行のシステムを不正に使用し、莫大な金額を懐に入れていたようだ。11億円もの大金を銀行から騙し取り、その金は交際していた女性にマンションを買ったり、生活費や子供の養育費に充てていたという。
銀行の副支店長ともなれば、年収は1000万円を悠に超えてくる。普通に暮らしていれば、それほど金に困ることはなかっただろう。この南橋浩がなぜこのような犯罪に手を染めたのか。エリート銀行員の転落人生迫る。
南橋浩の大学などの経歴は?
南橋浩の経歴については明らかになっていないが、都内の支店の役職を歴任してきた、勝ち組の銀行員といえる。先にも述べたように、普通に生活していれば、十分な収入もあり、余裕の生活が出来ていたはずだ。
しかし、道を踏み外してしまった。妻とは離婚しており、子供を男手一つで育てていたという情報もある。仕事に邁進してきたものの、妻とは離婚、プライベートは上手くいかない。同期は支店長や役員など、どんどん出世していく。自分も本来はそうなるはずだったと思いながら。
そんななか、ストレスが溜まっていったのだろう。もともと頭は良い。銀行のシステムの穴を見つけ、試してみたくなった。そして金を得た。今まで押さえ込んできた欲望が、金を持つことで一気に解放してしまった。飲み屋に行けば、自分が大人物になったかのように扱われ、すっかり気をよくしてしまったのだろう。そこから、ほんの一回だけのつもりが常態化してしまった。
自分の人生に諦観を持っている人物であれば、犯罪を犯してまで金を得ようとは思わないだろう。彼の人生には挫折があったはずだ。失ったプライドを取り戻したかったのだ。
つまり、彼には失うだけのプライドがあった。同期は出世しているにもかかわらず、自分はくすぶっている。その状況が、彼を犯行に駆り立てたのだろう。のちの報道で高卒だったことが明らかになったが、高卒で副支店長というのは、同期の中でも出世頭だったはずだ。
犯行の手口は?
犯行の手口は、シンプルだ。架空の会社の口座を作り、ドルの注文を行う。この時に、伝票が出てくる。しかし、その後システム上、再び上書きのドル注文を行うと、またその金額で伝票が出てくる。多い金額の伝票は捨ててしまえば、システムのなかでのみドルが注文されたことになり、外形上は、少ない金額の注文伝票があり、その取引は一度実際に行われているので、発覚しない、ということだ。
しかし、11億円もの金額が流失していたことに気付かなかった銀行の管理体制にはあきれるほかない。一般に銀行員は、1円でも間違えてはいけない正確性を求められる仕事のはずだ。11億円が不正に着服されていることに全く気づかなかったのは、笑い話にすらならない。
エリート銀行員の転落人生
三井住友銀行という名門銀行で、驚くべき事件が発覚したわけだが、人の人生の浮き沈みはわからない。この南橋浩という男は54歳だという。バブル期に入社し、将来は安泰だと思われていたはずだ。
結果的に、競争に負けたのか、自分に負けたのか、彼の人生は大きく落ちぶれてしまった。
一つ言えることは、人生の浮き沈みを決めるのは、社会的ステータスでも、経済状況でもなく、自分の「心」だ。心に浮力があれば、また浮き上がってくることができる。ぜひ更正し、罪を償ってもらいたい。