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財政出動をわかりやすく〜G7サミットでの最重要課題は各国首脳に響いたか?

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伊勢志摩で行われるG7のサミットが注目されている。8年ぶりに日本での開催となった今回のサミットでは、オバマ大統領の広島訪問など、話題性が高いものが非常に多い。

その中で、日本がサミットにおいて大きな議題にしようとしているものがある。それが、財政出動についてだ。財政出動とは、アベノミクスの3本の矢のうちの一つ。日本にとっては非常に重要な問題だ。しかし、グローバル化した世界経済において、日本だけが財政出動をしても効果が薄まる可能性がある。また主要国が足並みをそろえないと、誰かが損をするような可能性もある。

サミット前後で良く聞く「財政出動」という言葉。知らずにいては恥をかくことになる。今回は財政出動についてわかりやすく解説していこう。

財政出動をわかりやすく解説

財政出動をわかりやすく一言で言えば、「金のバラマキ」である。国が公共事業を積極的に行い、公共事業を受注した業者が潤う。安倍首相は「機動的な財政出動」を標榜している。つまり、財政・経済の状況を見ながら、スピーディーに公共事業の投資判断を行っていくことを目指しているのだ。

この財政出動を裏で支えているのが、日銀がこれまで進めてきている金融緩和だ。金融緩和の本質は、国債の金利を下げることにある。日銀が、国債をいくらでも買い支える意思を示せば、投資家は安心して日本国債に投資ができる。こうして日本国債の人気が高まると、国債を発行する政府は安い金利で国債を発行することができる。この金利がマイナスになっているのが、現在のマイナス金利の状況だ。

つまり、政府は国債を発行すればいくらでも資金を調達できる状況にある。その金を使って、様々な公共投資を進めていこうとしている。これが安倍首相の経済対策の中心にある、財政出動の意味だ。

G7サミットで各国首脳の反応は?

安倍首相は、こうした日本国内での状況も踏まえ、各国首脳に対し世界規模での金融緩和と財政出動が必要だと訴えた。しかし、これに対してG7サミットに出席した各国の首脳はあまりいい反応を見せていない。国によって財政状況が違うので、財政出動に対する考え方も違う。

そもそも、安倍首相の持ち出したロジックは、少々聞きなれないものだった。安倍首相は、リーマンショックの直後と物価を比較し、現在の世界経済はリーマンショック並みの危機的状況にあると主張し、これを回避するために財政出動が必要だと説いたのだ。

物価比較については諸説あるが、筆者の感覚から言えば、リーマンショックの後の物価下落と、現在の物価下落は生じた原因が違う。違う要因のものについて、過去の事例に則った対応策を提示しても意味がないのではないだろうか。

一応、会合全体として、財政出動の重要性の認識は合意できたようだが、具体的な政策にまでは落とし込めないだろう。

しかし、この安倍首相の主張には、日本国民はもっと声を挙げるべきだ。安倍首相は、再三「アベノミクスは成功している。経済は回復基調にある。」と主張してきた。にもかかわらず、外交上「経済はリーマンショック並みに危機的状況だ。」と主張する。このダブルスタンダードを簡単に見逃してはいけない。

国民が見逃し続けていると、政権のレベルは下がる一方だ。

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