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「フィリピンのトランプ」と呼ばれ、アメリカに対する多数の暴言や苛烈な政策で有名なドゥテルテ大統領だが、日本に対しては礼節を守って接している。25日には安倍総理と会談し意義のある時間を過ごしたようだ。当初この会談にあたり、ドゥルテル大統領がアメリカに対するような失礼な態度を取るのではないかと懸念されていたが、むしろ友好的な態度で会談に臨んだ。
日本とフィリピンの歴史は、良くも悪くも関係が深い。ドゥテルテ大統領が日本に親しみを感じている理由を探ってみた。
親日の背景にあるダバオとの関係性
ドゥテルテ大統領が日本に親しみを感じてくれている背景には、ダバオ市長を務めていた時の影響が大きいのではと考えられる。ダバオはかつて激しい太平洋戦争の激戦地となり大きな反日感情も持っていた時期もあるが、その一方で日本人事業者のマニラ麻事業にはじまり様々な事業展開により経済を発展させていった。
しかし戦後の日本軍退却後、人口過剰によってダバオの治安は悪化してしまった。それを好転させたのがドゥテルテ氏である。ダバオにおいてドゥテルテ大統領は1988年から1998年にかけて3期市長をつとめ、さらに1998年からダバオで初の下院議員を経て、2001年から再度市長に就任し2004年と2007年に改選され市長を6期もつとめあげた。
歴史的背景だけを見れば反日感情を持っていてもおかしくないが、ドゥテルテ大統領はダバオにおける経済発展の日本の功績を高く評価してくれたようだ。会談以前にも「日本は重要なビジネスパートナー」と発言している。
プライベートでも親日家?
日本とフィリピンのパートナー関係を強化することは現在の国際情勢において重要と言えるだろうが、国益を除く対日感情はどうなっているのだろう。実はドゥテルテ大統領の来日は今回が初めてではない。2013年には、家族旅行でもアメリカに行きたいという要望を押し切って日本に遊びに来ている。
その際には浅草や東京ディズニーランドなど有名な観光地のほかにも、長野県のスキー場で雪を楽しんだようだ。2011年におこった東日本大震災においてはどこよりも早く受け入れを表明し、市長時代にはダバオのミンタルに私費で日本人墓地に記念碑を建てたという話もある。
大統領就任以前から日本に謝意を示し、積極的に友好関係を築こうとしているドゥルテル氏。パフォーマンスだけでここまで行うのは難しいのではないだろうか。領土問題で反日感情に頭を悩ませる日本にとって、中国間での領土問題においても、この先よき理解者として付き合っていきたいものだ。
過激なイメージの強いドゥルテル大統領だが、敬意を払った相手には常識的な一面も垣間見える。今後日本のパートナーとして心強い相手かもしれない。