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9月14日に、インターネットテレビのAbemaTVの番組で、人体冷凍保存を行なって
いるロシアの会社が紹介されました。
中には日本人も契約しているという情報もありました。
今回は、人体冷凍保存の費用や方法、そして人体冷凍保存を取り巻く環境についてまとめていきます。
一人当たり○○万円!
14日に放送された内容では、人体冷凍保存の費用は日本円で約400万円と公開されました。
1週間の月周回旅行150億円に比べると安く感じますが、400万円となると、普通乗用車一台が新車で買える値段ですね。
番組の中ではすでに64人が契約し、冷凍保存された状態で未来を待っているようです。
人体冷凍保存の方法は、SF映画のようにカプセルに寝そべって冷却されるという簡単なものではありません。
まず、体中の血液を全て抜き、凍結を防ぐための「クライオプロテクター」という液体を血液の替わりに注入します。
その後、液体窒素を部屋(手術室)に流し込み、体をマイナス124℃まで冷却します。
冷却された体は、液体窒素で満たされたマイナス194℃のポッドに入れられ保存されるという仕組みです。
ん?体中の血液を抜いた時点で死んでいるのではないかと?
その通りです。
この会社の人体冷凍保存は、生きている人間ではなく、すでに亡くなった、もしくは瀕死の人間に行われる施術です。
科学的には、血液の替わりに特殊な液体を注入することで、生命維持活動ができるのかどうかという証明がされていませんが、この会社では、その血液を抜いて、違う液体を注入することが、長期間冷凍保存するためには必須の施術であると語っています。
この会社は2003年から述べ64人もの利用者を冷凍保存しているということです。
人体冷凍保存を取り巻く環境とは?
元々の発想は、1962年にアメリカのロバート・エッチンガーという方が執筆された「不死の可能性」という本が、人体冷凍保存の礎となっているようです。
そして1972年に「クライオニクスインスティチュート」という人体冷凍保存を研究する会社が設立されました。
1980年代半ばには、再生可能冷凍保存技術が開発され、2000年になるとポッドの中に不凍液を入れ、人体組織を壊さないようにガラス化して保存されるようになったそうです。
この「クライオニクス」が注目を集めたのは、3年前のアメリカ大統領選挙です。
当時、大統領戦に出馬したゾルタン・イシュトバン氏が提唱したことで、一気に注目を集めたのが、この人体冷凍保存です。
ゾルタン氏は科学技術やテクノロジーの力で人間を新たな次元に進化させるという思想「トランスヒューマニズム」の持ち主で、Facebook創始者のマーク・ザッカーバーグ氏や、自動運転自動車を開発しているテスラモーターズ取締役のイーロン・マスク氏なども同じ思想の持主と言われています。
ゾルタン氏は、人体冷凍保存以外でも、「私たちは自分の身体をアップグレードし始める。おそらく5年後には義手や義足をつけるために問題のない自分の体を切る人が出てくるだろう」とインタビューで語っています。
周りから見れば、かなり危ない発言をしていると思われていますが、語っている本人はいたって真剣に自分の思想を公表しています。
過去に誰かが携帯電話についての見解を述べたときに世間は嘲笑しました。
しかし、現実では携帯電話は私たちの生活の一部になっており、なくてはならないものとして私たちの生活に密着しています。
ゾルタン氏が提唱する、「人間の体をアップデート」するのが、当たり前になってくる可能性は決して0ではありません。
人間の持つ倫理は、簡単に変革を起こしますし、その変革があるからこそ、今日まで発展を遂げたと言っても過言ではありません。
人体冷凍保存が一般化し、人間が体をアップデートする社会はすぐそこまで来ているのかもしれませんよ。
それが今の常識の物差しでいいか悪いかは別としてですが…。