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ららぽーと横浜で、建物内の吹き抜けの3階部分から、男子高校生が転落死したというニュースが報じられた。三連休の初日の、ショッピングモールでの出来事であり、衝撃的なニュースだった。男子高校生は、3Fにある洋服店で不審な動きをしていたとされ、警備員に声をかけられたところ逃走。その後、一般人と警備員に追いかけられることとなったが、逃げるために3Fの吹き抜けテラスから飛び降り、そのまま転落死したという。
仮に、高校生がまさに万引きをしようとしていたか、実際に万引きをしていたのであれば、「なんと馬鹿なことを」という感想で終わる事故となるわけだが、どうも釈然としないのは、本当に高校生が万引きをしようとしていたのか、という点だ。
ららぽーと横浜の高校生は万引きをしていたのか?
今回の事故の焦点は、高校生に万引きの意図があったかどうかだ。また、それが本当に本人の意思で行われたものかどうかも重要な論点だ。警備員からの追跡に対して、走って逃げたわけだから、なんらかやましいことがあったことは推測できる。万引きを行い、商品を懐にいれていたか、まさにしようとしていたか、いずれかの状態だったことは間違いないだろう。
報道ぶりから、高校生は結局まだ万引きをしてはいなかったことが推測される。不審な動きはあったとのことだが、あくまで警備員の主観であり、真相は不明だ。
もう一つの論点として、この高校生が、例えばいじめなどで万引きをするよう誰かに命じられていた場合なども考えられる。警備員につかまり、大きな問題になることも、いじめのグループから再び標的にされることも、少年にとっては耐え難いことだったかもしれない。少なくとも、いくら捕まることから逃げるためとはいえ、高さ13メートルもある場所を飛び降りるというのは、よほどの恐怖感を感じていたはずだ。
警備員の対応に不備はなかったのか?
このような問題が起きると、警備員の対応について不備がなかったのか注目が集まる。かつて、本屋で万引きをした高校生が店主に追われ、踏切を渡って電車にはねられるという事故が発生した際、店主に対する批判が集まったことがあった。店主としてみれば、自分の仕事として本を万引きした少年を追ったまでだ。店主が責められるのは不条理な気もする。
今回の場合、やはり少年がとった「不審な行動」がどこまでのものだったかが焦点となる。仮に、「少し怪しい」としても、実際に代金支払い前の商品を店外に持ち出さなければ、万引きの罪は成立しない。実際、万引きをするつもりだったかもわからないわけだ。言ってみれば推定無罪の状況だ。
その状態の高校生を、13メートルの高さから飛び降りさせるほどに追い詰める追跡が果たして適切なものだったのだろうか。筆者個人としては、どうしても少年の無念に思いが至ってしまう事故だ。