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静岡県裾野市で今年4月、京都市のイラスト会社からイラストの無断使用を指摘され、著作権料14万5800円を支払ったというニュースが飛び込んできました。
今回は、フリー画像素材と著作権、使用料請求という事についてまとめていきます。
ネット無料画像の利用
まず、今回の報道の背景について説明していきます。
インターネット上で「無料」、「フリー」、「画像」、「イラスト」と検索をかけて、イラストや写真などの画像をダウンロードし、行政の広報誌などに使用した地方自治体が著作権使用料を請求されました。
今回報道された地方自治体は、静岡県裾野市ですが、調べによると裾野市以外の行政機関でも、同様の問題が起こっていることが判明しています。
宮城県名取市や山形市、茨城県結城市や岡山市など、日本全国の行政で、同様の問題が起こっています。
請求された金額は、少ない額でも12万円、最高額で367万円とかなり高額になっている案件もあります。
この問題の原因は、画像を検索して無断利用した職員の知識の無さです。
例えネット上の検索で「無料」、「フリー」でヒットしたからと言って、全ての画像が無料なわけではありません。
各行政が発表した声明では「著作権に関する認識が不足していた」として、関係各所への対応に追われています。
フリー画像と書いていても無料じゃない?
実際に「無料」、「フリー」と検索して画像やイラストを探すと、多くのサイトに「フリー使用OK」や「無料使用OK」といった文言が並んでいます。
しかし、細かくサイトをチェックしてみると、「商用利用の場合には有料」という規約が書かれていることがほとんどです。
完全無料のサイトもありますが、最初にヒットした画像サイトが完全無料だと認識してしまったことで、今回の問題が起こりました。
実際にこうした著作権法違反の訴訟は年々増加しており、今回の報道の中心にいる京都市のイラスト会社も自社に著作権があるイラストを無断で利用してないか定期的にネットパトロールを行なっているそうです。
ネット上の著作権問題に詳しい弁護士の話では、「地方行政への信頼の低下や損害賠償請求による税金の支出にもつながる。自治体間で失敗の共有も重要だ」と警笛を鳴らしています。
私(筆者)自身、フリーライターとして、色々な所で記事を執筆していますが、画像関係に関しては、かなり気を付けています。
今は副業でライター業をしているライバルが多くなりましたが、ライバルたちが挫折するポイントの一つに、この「画像著作権」の問題が大きく影響しています。
私自身、記事執筆の依頼を受ける際には、画像関係の処理は依頼元の企業に全てお任せしています。
このコラムも同様です。
ライター自身が画像を準備して欲しいという依頼もありますが、基本的には企業側で用意して頂いた方が、ライターとしては嬉しいです。
どうしてかというと、フリー画像を使った時のデメリットの方が多いためです。
自分の書いた記事にフリー画像が使い、その画像が実は著作権に触れるものであった場合、著作権法違反に問われるのは、記事の掲載責任者である企業側になります。
ライター側はいい記事を書くため、いい記事を作るために画像を利用します。
しかし、その画像によって依頼元に迷惑をかけてしまう場合もあります。
他にも、フリー画像で構成された記事は、他の記事と同じような印象を与えてしまうという理由もあります。
全く違うジャンルの記事を書いているのに、同じ画像を使ってしまえば、読者は混乱します。
ライティングで生活している人ほど、著作権などの法律に詳しくなければならないのです。
今回報道された行政の職員は物書きのプロではありません。
素人が、ネットにあるような情報を元に記事を作れば、いつかは火傷をしてしまうといういい教訓になったのではないでしょうか?
今回の報道で、フリー画像はどんどん規制されていくでしょう。
素人に私たちの仕事がやりにくくさせられているという現実を見たニュースでした。