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厚生労働省が医者の残業時間の上限を「年1900時間~2000時間」とする制度案を検討しています。
年2000時間を月割すると167時間、1週間で38時間になります。
今回は、医者を含め、残業が多い業種についてまとめていきます。
医者の残業が多い理由について
冒頭でお伝えした医者の残業時間が年2000時間というのは、かなりリアルな数字のようです。
勤務時間ではなく、残業時間が年2000時間です。
朝9時から夕方の17時まで1時間の休憩をはさんでようやく8時間労働になります。
それに加えて、週38時間÷5日=7時間36分の残業が毎日あるという事です。
医者の残業が多い理由は、大きく分けると2つあります。
一つは、人間相手の仕事で終わりが無く、しかも交代制ではないという点です。
営業や製造と違い、医者の仕事に終わりはありません。
しかも専門的なスキルが求められる現場のため、交代制でどうこうできる業種でもありません。
二つ目は病院という特殊な場所での勤務による残業です。
病院は基本的に24時間営業です。
コンビニが世の中に広まる前から24時間営業をしていました。
しかも当直という深夜の入院患者に対応するための業務も発生します。
開業医であれば、定時で仕事を切り上げることもできるかも知れませんが、大病院の勤務医は、自分の判断で仕事を切り上げることができないことが現実のようです。
日本の産業で残業時間が多い業種・少ない業種
医者以外にも残業時間が長い職種は多くあります。
あるアンケートサイトの結果を見ると、医者よりも多い週39時間以上になる職種は、ゲーム制作・開発、インターネット広告・メディア、建築施工管理、ビジネスコンサルタント、設備施工管理が挙げられています。
意外だったのが、アルバイトの定番である調理・ホール・フロアスタッフや、コールセンター、アパレル店員が医者と同程度の残業時間に挙げられている点です。
お店が開いている時間以外でも雑務処理を行なっていることが分かりますね。
逆に残業が少ない業種は何でしょうか?
1週間の残業時間が12時間程度で納められていたのが、経理事務・財務アシスタント、秘書・受付、医療事務、一般事務などが挙げられます。
どの業種も、会社の営業時間や、行政機関の営業終了に合わせて仕事を終了できる職種です。
勤務時間中に作業を終わらせることが出来れば、きちんと定時で帰宅できるケースが多いようです。
医者の残業時間の半分以下が、同じ医療の現場で働く医療事務というのは皮肉な話ですね。
働き方改革により、ある一定の条件下にある業種には残業代が支給されないという法案が施行されます。
医療界に関しては、働き方改革施行5年後に残業上限年720時間以内を検討するとありますが、医療界の参加による検討の場において、規制の具体的あり方や労働時間の短縮等について議論してから結論を得ると注釈が付いています。
個人的にですが、働き方改革で医療界の残業時間が短くなった場合、これまで以上に医療に支障をきたすと思います。
医療界の問題は、残業時間がどうして長くなるのか=医師の不足が挙げられます。
医師人数の不足がそのまま残業時間の増加につながっていることは間違いありません。
人の命を救う医者が、その仕事のために文字通り命を削っているということを忘れてはいけません。
医療界に関わらず、残業時間が多い職種は、残業を減らすための業界全体での努力が必要なのではないでしょうか?