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羽田空港発着の旅客機の空路で、米軍横田基地が管理している制空権の一部を、午後の時間だけ羽田空港の管制にする見通しであることが報道されました。
今回は羽田新ルートの合意によって、何が変わるのかという点と、どんな利便性が生まれるのかという点についてまとめていきます。
東京五輪に向けた訪日客の増加が見込める?
まず、今回の報道では、米軍横田基地が管理している「横田空域」の一部に旅客機の航路を確保するという点が焦点になっています。
そして、米軍側からは、空域は横田空域のものだから、その部分の航路に関しての管制は米軍にさせて欲しいという要求がありました。
しかし安全性の面からすべての航路に対して日本側が管制を敷くということに同意したことも重要なポイントです。
今回の報道では、横田空路を使うことによって、これまで年間6.6万回の発着便を年間9万回まで増やすことが可能になります。
発着便が増えるとなると、ジャンボジェット機のような大型旅客機ではなく、中型のジェット機による便が増えることが予想されます。
中型のジェット機は、大型旅客機に比べると、一度に運べる人数は大型旅客機の4割減にはなりますが、燃料費や維持費といった経費に関しては、大型旅客機のそれとは比べ物にならないほど安く済みます。
実際には大型旅客機の3分の1程度まで抑えることが可能になります。
利用客は安い値段で飛行機を使えるようになりますし、航空会社側も利益を確保しやすいというメリットが生まれます。
メリットだけではない?
現在の羽田空港発着便のルートは、東京湾上空を通る空路です。
しかし、新しいルートを確保するとなることで問題視されているのが、東京都内の上空を低空飛行する飛行機が多くなる点です。
新ルートでは、東京の南側から滑走路に離発着する場合、大井町、渋谷、新宿、東京タワーの上空を通り、浦和上空で反転するというルートになります。
もちろん、風向きなども考慮されるため、全ての飛行機が新ルートを使用するわけではありません。
そして、新ルートを使用できる時間帯も問題があります。
横田空路を使用できる時間帯は午後15時から19時までの4時間です。
どうしてその時間帯で運用されることが困るのでしょうか?
それは、保育園のお昼寝の時間帯と重なるためです。
飛行機の騒音は、地下鉄の車内の騒音とほぼ同じ80デシベルという大きさです。
東京都内の保育園からは不安の声も挙がっていることも事実です。
低空飛行問題は何も東京だけではありません。
空港近くの大都市や、米空軍の基地がある周辺地域では、昔から問題になっていました。
どうして、今更都内の保育園が騒音の心配をしているのかという報道に疑問を感じました。
東京だから特別というわけではありません。
このような報道を行なうのであれば、青森県の三沢市をはじめとした、米空軍周辺の都市や、低空飛行問題が以前から問題視されている福岡市などはどうなるのでしょうか?
新ルートの合意は、日本にとって大きな利益になります。
もちろん騒音などは問題かも知れませんが、東京だから問題が大きいということにはなりません。
今回の合意で、五輪以降の横田空域の管制は日本側が持つ可能性が高くなっています。
新ルート合意報道では、ネガティブな側面もあるということを報道するのは自由ですが、東京だけが特別とならないような報道の仕方をしてほしいとも感じた記事でした。