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防衛省が発表した情報によると、9月1日の午前中から午後にかけて、ロシア軍の哨戒機2機が日本周辺の上空を1周するように飛行したそうです。
ロシアの哨戒機が日本周辺を飛行した理由とはいったい何だったのでしょうか?
過去にもあったロシアの日本への領空侵犯
ロシア軍の哨戒機が日本への領空侵犯もしくは、領空ギリギリまで接近するのは、今に始まったことではありません。
2018年1月6日にも北朝鮮沖から飛来し、能登半島から北上、北海道で西に変針してシベリアに飛び去ったということがありました。
そのおよそ2週間後である1月19日には、日本海の北海道沖から飛来し、能登半島沖へ南下、その後反転してシベリア方面に向かいました。
航空自衛隊がスクランブル発信し、領空侵犯の警戒に当たったことがニュースになりました。
空からだけではなく、海からも領海侵犯ギリギリまでの接近を行っており、ロシアの意図がわからぬまま、今回も「なぜ?」という報道に終始しています。
ロシアの領空侵犯ギリギリの接近の理由は?
報道ではさもロシアの情報収集だ、領空侵犯だと騒ぎ立てますが、実際の国際法では、ロシアの哨戒機の接近は合法であるということはあまり知られていません。
ロシア側からすれば、単なる軍事訓練飛行に過ぎず、領空侵犯さえしなければ、違法でもなんでもない、合法的な飛行だということがわかります。
2016年にもロシアの哨戒機が日本の領空近くまで飛来しましたが、実際に領空侵犯をしたわけでもなく、単なる軍事訓練であった可能性が取りざたされています。
また、2016年にはロシアだけではなく、中国も領空近くまで哨戒機を飛ばしています。
当時は、尖閣諸島の問題などもあり、外交政策的にも日本国内が敏感になっていたということもあり、連日ニュースで取り上げられていました。
ロシアも中国も、北方領土問題や、尖閣諸島問題を抱えていながら、軍事訓練として哨戒機を飛行させています。
どの報道機関もロシアや中国の領空近くまでの接近のニュースの最後は「なぜ?」で終始しています。
それは、しっかりとしたリソースがないからではないでしょうか?
多くの国際専門家が、ロシアや中国の領空侵犯問題に関してコメントを述べていますが、その後の後追い報道が無いのは、決め手となる情報が一切わからないからということに他なりません。
今回のニュースも、2,3日もすれば人々の記憶から消え、違うニュースが1面を飾ることになるでしょう。
ロシアの領空侵犯ギリギリまでの接近のニュースを見て、改めて日本の報道機関の脆弱さが浮き彫りになった形だと感じました。
これまでも多くの事件や事故への誤述や見解を掲載して問題になっているのに対し、何も対策をせず、ただ新聞や書籍が売れればいいという思惑だけで、事実を誇張し、大事な部分をぼやけさせて人々の関心を買う。
そういったことがまかり通っている報道機関が多いように感じます。
実際にロシアの領空侵犯が大きな問題になると思うのであれば、ロシアまで行って、どうして日本の領空近くまで飛行機を飛ばしているのかを政府広報などに質問すればいいのです。
日本政府の見解から、ロシアに行って確認すらしていない専門家たちの意見をうのみにして、「大丈夫なのか?日本!?」と騒ぎたてるのは、報道機関として正しいあり方なのでしょうか?
報道機関の使命は「事実を伝える」ことです。
「ロシアの哨戒機が日本の領空近くまで接近した。」という事実だけを報道すればいいのです。
「なぜ?」と締めくくるからこそ、日本人の心理の中にロシアに対するネガティブな感情が生まれるのではないでしょうか?
私たちはニュースを見るときには、報道の真実を見抜く「眼」を持つべきです。
「哨戒機が領空侵犯近くまで接近した」という事実を知るだけでいいのです。
「ロシアは日本に対して敵意を持っているかも知れない。」という変な疑惑を持つ必要は全くないのです。
ニュースや報道は私たちの主観を変える力を持っています。
報道機関はそのことを自覚して、ニュースを作るべきだと思いました。