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建設中の豊洲市場で、盛り土がされていなかった問題が発覚。現在、築地市場からの移転先である豊洲市場では工事が行われているが、土壌汚染対策に必要な盛り土の行程が抜かされていたという。その責任は、東京都にあるのだろうか。なぜ、盛り土の行程がとばされたのだろうか。
東京都の責任?
江東区で建設されている豊洲市場で、盛り土が行われなかった責任は誰にあるのだろうか。その責任は東京都にあるとされている。
建設に関わっていたゼネンコンは清水建設、大成建設、鹿島建設、大林組とゼネンコンの最大手を筆頭にした21社。設計者は日建設計だ。こうしたゼネコン各社や設計会社が、予め決められた建設や設計の行程を、会社独自の判断で抜かしてしまうことは非常に考えづらい。こうしたことから、問題発覚当初より、東京都が盛り土の行程を建設工事に組み込んでいなかったのでは、と指摘されていた。
実際に、東京都で盛り土の行程が不要だと判断されてしまったため、実際には盛り土が行われていなかったのだということが明るみに出始めてきた。
なぜ東京都は盛り土をしなかったのか?
東京都はなぜ、盛り土の行程を不要としてしまったのだろうか。最初に、盛り土の必要とされたのは、「専門家会議」でのことだった。2007年5月に設立された専門家会議では、土壌の専門家達が土壌汚染対策について話し合いをし、専門家が話し合った末に出した案を、2008年7月に専門家会議が東京都に「盛り土は必要」として提言している。
専門知識を持っていない東京都は、こうした専門家による提言をもとに、市場の設計を行わなければならない。ところが、東京都は2008年11月に別の専門家が参加する「技術会議」で、盛り土の必要性を認識していたにも関わらず、東京都の独断で盛り土をせずに建設を進める案を示している。その後、盛り土の必要性を知るよしもない「技術会議」では、盛り土についての議論はされなかった。
結局は2011年には東京都の独断により盛り土なしの設計図が作製されることとなった。
盛り土に充てられた費用はどこに?
豊洲市場の土壌には、発がん性物質のベンゼンが含まれている。食材を扱う豊洲市場では当然、盛り土によるベンゼンの対策がされるべきで、東京都では858億円をかけて土壌汚染対策を行う予定だった。
そのうち、盛り土へ充てられるのは約117億円だが、盛り土の費用はどこへ行ってしまったのか不明となっている。一部では都議会の内田茂の懐に入ったのでないかとも指摘されているようだ。内山自身も豊洲市場の監査役を務め、工事費用の決定権を握っているためだ。盛り土については、東京都の盛り土もみ消しの経緯や、費用の行方などさまざまな問題が根を張っている。